幼児期に必要と言われる手指の発達って?具体的な方法やなぜ必要なのかを解説

幼児期に必要と言われる手指の発達って?具体的な方法やなぜ必要なのかを解説

こんにちは。楸(ひさぎ)です。

今回は、育児すると絶対と言っていいほど出てくる「手指の発達が幼児期には大事だ!」というお話。でも具体的になんで大事なの?どうやったら発達促せるの?なんかいいことあるの?

そんな疑問に今回は答えていきたいと思います。


手指の発達が大事な理由

幼児期の手指の発達は、子供の全体的な発達において非常に重要です。幼児期になぜ大事か、まずは幼児期の体の主な発達をご紹介します。

握りと手の協調性: 幼児は生後すぐに握り反射を示しますが、意図的な握りや物をつかむ能力は数ヶ月かけて発達します。最初は全体的な握り(手のひら全体を使う)から始まり、次第に細かい物を指先でつまむ「ピンセット握り」へと進化します。

手の器用さと運動能力: 子供は手と指を使ってさまざまな動きを学びます。これには、描画、文字の書き始め、小さなオブジェクトの操作などが含まれます。この能力は、細かい運動技能(fine motor skills)の発達と密接に関連しています。

感覚統合: 手指の使用は、触覚や物の質感を学ぶのに役立ちます。これにより、子供は物理的な世界との相互作用を通じて学び、理解を深めます。

自己助力のスキルの発達: 幼児は食事、着替え、トイレトレーニングなどの日常的な活動において、手指の技能を活用します。これらのスキルは、自立と自己効力感を育むのに重要です。


幼児期の手指の発達を促進するためには、子供が様々な手の動きを使って遊ぶ機会を提供することが重要です。積み木遊び、粘土や絵の具を使ったアート活動、紙をちぎったり切ったりする活動などが有効です。また、日常生活の中での小さな家事の手伝いも、手指の発達を促します。



手指の発達を促すべき時期とは?

手指の発達を促すための重要な時期は、主に生後数ヶ月から幼児期にかけてです。この時期に手指のスキルを発達させることは、子供の全体的な発達にとって重要です。以下にその時期と特徴を示します。


生後初期(0-6ヶ月): 生後数ヶ月は、赤ちゃんが手と指の基本的な動きを始める時期です。この段階では、握り反射の発達と目と手の協調を促すことが重要です。色とりどりのおもちゃや、手が届く範囲に物を置くことで、赤ちゃんが手を動かして探索することを奨励します。


6ヶ月から1歳: この時期には、物をつかむ技術が発達します。赤ちゃんは物を掴んで振ったり、口に入れたりすることで世界を探索します。また、ピンセット握り(親指と他の指を使って小さな物をつまむ動作)が発達します。


1歳から3歳: この時期は、より精密な手の動きが発達する時期です。子供は積み木を積んだり、簡単なパズルを解いたりすることで、手指の器用さを高めます。また、絵を描いたり、粘土をこねたりする活動も、手の筋肉と協調性を鍛えます。


3歳から5歳(幼児期): この段階では、より複雑な手指の動きと協調性が発達します。子供は文字を書き始め、細かいモータースキル(運動技能)を使ってより複雑な工作活動に取り組みます。


これらの時期には、適切な遊びや活動を通じて手指の発達を促すことが重要です。子供の興味や能力に合わせた遊びを提供し、彼らの探索と学習を支援することが、健康な発達の鍵となります。


グロスモータースキルとファインモータースキル

そもそも発達の上で、大切とされる運動技能は「グロスモータースキル」と「ファインモータースキル」に分けられます。それぞれどんなものかを紹介します。


グロスモータースキルを伸ばすためには

グロスモータースキルのイメージ 

大きな運動技能のことをグロスモータースキルとよびます。

これは身体の大きな筋肉を使った動きに関連しています。例えば、歩く、走る、ジャンプする、ボールを投げるなどが含まれます。これらの技能は、バランス、協調性、体の一部や全体を動かす能力に関わっています。


グロスモータースキル(大きな運動技能)を伸ばすための遊びには、子どもたちが身体全体を使って動き回るような活動が含まれます。これらの遊びは、バランス、筋力、協調性、そして全体的な身体の制御を養うのに役立ちます。以下にいくつかの例を挙げます。

走りっこや鬼ごっこ: これらの遊びは、走る、ジャンプする、方向転換するといった動作を通じて、子どもの全身の筋肉を使います。

ボール遊び: キャッチボール、サッカー、バスケットボールなど、ボールを使った遊びは、手と目の協調、バランス、全身の協調性を養います。

体操やジム遊び: ぶら下がり、跳び箱、マット運動など、体操的な活動は、筋力と柔軟性を高めます。

ダンスやリズム運動: 音楽に合わせて体を動かすことは、リズム感と全身の協調性を発達させます。

障害物コース: クッションや家具を使って作った障害物コースを走る遊びは、バランスと身体の制御能力を強化します。

スキップやホップ: 片足跳びや両足跳びは、バランスと協調性を高めるのに役立ちます。


これらの遊びは、子供たちが楽しみながら身体能力を高めることができる素晴らしい方法です。親や保護者は、子供たちが安全に遊べるように見守りながら、これらの活動を奨励することが重要です。また、子供たちの年齢や発達段階に合わせて遊びを選ぶことも大切です。


グロスモータースキルを伸ばすのに適切な時期として、下記2つが挙げられています。

  • 生後数ヶ月から2歳頃: この時期はグロスモータースキルの基礎が形成される重要な時期です。赤ちゃんはまず首を支える力をつけ、次に寝返りを打ち、座る、はいはいする、立つ、そして歩くようになります。

  • 2歳から6歳: 幼児期には、走る、ジャンプする、階段を上る、バランスを取るといったより複雑なグロスモータースキルが発達します。


ファインモータースキルを伸ばすためには

ファインモータースキルのイメージ

細かい運動技能をファインモータースキルと呼びます。 これは手や指などの小さな筋肉群を使用した細かい動きに関係しています。例としては、文字を書く、ボタンをかける、小さな物をつまむ、絵を描くなどがあります。これらの技能は、精密な手の動き、目と手の協調性、細かな動作の制御に重要です。


モータースキルの発達は子供の成長において重要であり、身体活動、自立、学習能力などに直接影響を与えます。したがって、子供の成長段階に合わせてこれらの技能を促進する活動や遊びが推奨されます。


ファインモータースキル(細かい運動技能)を伸ばすための遊びは、手や指の小さな筋肉群を使う活動に焦点を当てています。これらの遊びは子供の手の器用さ、精密な動きの制御、そして手と目の協調を鍛えるのに役立ちます。以下に、ファインモータースキルを促進する遊びの例をいくつか挙げます。

粘土やプラスティシンで遊ぶ: 粘土をこねたり、形を作ったりすることで、手の筋肉を鍛え、指の器用さを向上させます。

ビーズを使った工作: 小さなビーズを糸に通す活動は、細かい協調性と目と手の連携を養います。

パズルを解く: さまざまなサイズや形のパズルを組み立てることは、問題解決能力と手の器用さを同時に鍛えます。

絵を描く、塗り絵、手書き文字: 紙や黒板に絵を描いたり、塗り絵をしたり、手書きで文字を書いたりすることは、筆記具のコントロールを高めます。

ボタンをかける、紐を結ぶ: 服にボタンをかけたり、靴の紐を結んだりする練習は、日常生活のスキルを身につけながら、手指の器用さを鍛えます。

ブロックやレゴでの構築活動: 小さなブロックやレゴを使って構築する活動は、創造性を刺激し、細かい動作の精度を高めます。

はさみを使った工作: 紙を切ったり、形を作ったりすることで、はさみの使用による手の協調性と制御を学びます。


これらの活動は、子供が楽しみながらファインモータースキルを発達させることができる素晴らしい方法です。子供の興味や年齢に適した活動を選び、安全に注意しながらこれらの遊びを奨励することが大切です。

これらはMade by Sweetieのキットでも伸ばせる主な能力です。


ファインモータースキルの発達を促すのに適切な時期は次の3つに分けられています。

  • 生後数ヶ月から2歳頃: 最初は握る力が発達し、次に小さな物を指先でつまむ能力(ピンセット握り)が育ちます。この時期には、簡単な形をしたブロックを積むような遊びが有効です。

  • 2歳から4歳: この年齢では、より複雑な手の動き、例えば、塗り絵、簡単なはさみの使用、ビーズの糸通し、粘土の操作などが行えるようになります。

  • 4歳から6歳: 幼稚園や学校の初期の段階で、より精密なファインモータースキルが重要になります。これには、文字の書き始め、細かいパズルの完成、繊細な工作活動などが含まれます。

子供の発達は個人差が大きいため、これらの年齢は目安として捉え、各子供のペースや能力に合わせた支援が必要です。また、これらのスキルの発達は相互に関連しているため、全体的な発達をサポートするためには、両方の種類の運動技能に焦点を当てることが重要です。


フィンガーアートはいつからできるの?

フィンガーアートのイメージ

フィンガーアート(指で絵を描く活動)は、ファインモータースキル(細かい運動技能)を発達させるための楽しい方法で、特に幼児期の子供たちに適しています。大体の子供は以下の年齢からフィンガーアートに取り組むことができます。


約1歳から: この頃の子供たちは、指を使って物をつかむという基本的な動き(ピンセット握り)を習得し始めています。約1歳頃から、指で簡単な塗り絵や線を描くような活動に興味を示すことがあります。


1歳半から3歳: この年齢の子供たちは、より細かい手の動きをする能力が発達してきます。フィンガーアートを通じて、彼らは色の認識、創造性、そして手と目の協調を高めることができます。


3歳以上: この頃になると、子供たちはさらに複雑な形を描くことができるようになります。指先を使って特定の形を描いたり、絵の中で異なる色を使い分けたりすることで、細かい運動技能と創造性を同時に養うことができます。


フィンガーアートを始める際には、無毒で安全な絵の具や材料を使用することが重要です。また、子供が楽しんで活動に取り組めるよう、創造的な自由を与えつつ、必要に応じてサポートを提供することが望ましいです。子供の興味や発達段階に合わせて、この活動を楽しむことが重要です。


まとめ

指の発達のイメージ

手指の発達は子どもの脳の発達だけでなく、情緒の発達にも影響してきます。

まず例えば脳に与える影響は大きく、特に幼児期における認知、感覚、および運動技能の発達に重要な役割を果たします。以下は手指の発達が脳に与えるいくつかの重要な影響です。


  • 神経回路の発達: 手と指の使用は、脳と身体の間の複雑な神経回路の発達を促します。特に、手指の細かい動きは、脳の運動野や感覚野の活動を刺激し、これらの領域の成熟を促進します。

  • 認知能力の向上: 手指を使った活動は、問題解決能力、創造性、空間認識能力の向上に貢献します。ブロックでの構築、パズルの解決、絵を描くなどの活動は、これらの認知スキルを鍛えるのに役立ちます。

  • 感覚統合: 手指を使うことで、触覚や物の質感に対する感覚が豊かになります。感覚情報の処理能力が向上すると、子供は物理的な世界との相互作用を通じて学び、理解を深めることができます。

  • 言語発達との関連: 手指の動きと言語発達には関連があります。例えば、ジェスチャーや指差しなどの手指の動きは、言語スキルの発達に影響を与えることがあります。

  • 自己制御と注意力の向上: 細かい手の動きを必要とする活動は、子供に自己制御と集中力を必要とします。このようなスキルは、学習や日常生活における他の多くの活動にも役立ちます。

  • 社会的・感情的スキル: 手指を使ったグループ活動や共同作業は、社会的スキルや協力する能力の発達にも貢献します。

また、手指の発達た情緒(感情)の発達に及ぼす影響は実際に存在します。

手指を使った活動は、子供の感情的な成長と感情表現の能力に影響を与えることがあります。以下に、手指の発達が情緒の発達に与える影響のいくつかを示します。


  • 自己表現の促進: 手指を使った創造的な活動(絵を描く、粘土をこねるなど)は、子供に自己表現の手段を提供します。感情を芸術的な形で表現することは、感情の理解と表現のスキルを育みます。

  • 達成感と自己効力感: 手先を使ったプロジェクトや工作を完成させることで、子供は達成感を味わい、自信を高めることができます。これは自己効力感(自分の行動が望ましい結果を生み出すという信念)の発達に寄与します。

  • ストレスの軽減: 手指を使った活動はしばしばリラクゼーション効果があり、ストレスや不安を減らすことができます。例えば、塗り絵や粘土遊びは、心を落ち着けるのに役立ちます。

  • 感情調節能力: 手指の動きを必要とする活動は集中力を要し、子供が感情を調節する方法を学ぶのに役立ちます。注意を要するタスクに取り組むことで、感情的な反応を抑制し、自己制御を養うことができます。

  • 社会的相互作用と共感の育成: 手指を使ったグループ活動は、他者との協力や共感の感情を育む機会を提供します。例えば、共同での工作活動は、協調性や他者への配慮を促進します。

  • 感情の認識と理解: 手指を使って表情や感情を表現する人形やキャラクターを作ることは、子供が様々な感情を認識し、理解するのに役立ちます。

手指の発達が情緒の発達に与えるこれらの影響は、子供の全体的な健康と幸福に貢献します。したがって、子供に様々な手指を使った活動を提供することは、感情的な成長を促進する重要な手段となります。


Made by Sweetieはお子さんの発達も応援しています

今までいろいろと述べましたが、お子さんの発達はお子さんによってそれぞれであり、かならずどの時期に何ができていないといけないということはありません。

なので気負わずにいてほしいと思います。


Made by Sweetieでは、ママパパは「うちの子天才!こんな作品が作れるなんて!」とお子さんの天才性を感じることができるし、家に飾っていてもおしゃれになるお子さんの作品作りを応援しています。

それと同時に、色とりどりの絵の具により、お子さんの視覚や触覚に刺激を与えることで

発達を促すことも同時にできたら、一石二鳥だと考えます。


ぜひお子さんのためにも、一度Made by Sweetieのキットにて作品作りを試してみてください。




ブログに戻る